楽天モバイルがauの電波を借りて圏外を補ってきたローミング協定は、2026年9月30日が期限です。延長は両社協議次第で未定ですが、KDDIの松田社長は2026年5月の決算説明会で「(楽天の自社エリアが広がり)当初の役割を終えた」と述べ、2026年6月1日には川崎・横浜・大阪・札幌など都市部でローミング対象エリアの縮小が実施されたと報じられています。この記事では、終了した場合に影響が出る場所と、いまからできる備えを整理します(2026年7月時点の情報です)。

auローミングとは何だったのか

auローミングとは、楽天モバイルの自社基地局が届かない場所で、KDDI(au)の回線網を借りて通信をつなぐ仕組みです。2020年のサービス開始以来、基地局の整備が追いつくまでのつなぎとして楽天のエリアを支えてきました。

楽天の自社エリアは現在では全国に広がり、プラチナバンド(700MHz帯)の運用も始まっています。KDDI側が「役割を終えた」とするのはこのためで、実際にローミング対象エリアは自社エリア化が進んだ場所から順次縮小されています。2026年6月の縮小では、都市部でも「つながりにくくなった」という声が出たと報じられました。縮小は9月末の期限を待たずに段階的に進んでいるため、影響は「9月に突然」ではなく、すでに始まっていると捉えるのが正確です。

ローミングが終わると、どこがつながりにくくなるのか

影響が出るのは「楽天の自社電波が薄く、これまでauの電波で補っていた場所」です。具体的には、過疎地・山間部などの郊外に加え、都市部でも建物の奥まった部屋・ビルの高層階や地下です。プラチナバンドの整備は進んでいますが、屋内浸透はエリアマップの色だけでは分かりません。

自分が影響を受けるかは、楽天モバイル公式のサービスエリアマップで確認できます。パートナー回線(ローミング)表示のエリアを日常的に使っているなら、9月末以降に通信品質が変わる候補地です。自宅・職場・通勤経路の3カ所をマップで見ておくことが、備えの第一歩になります。

自宅の通信はどう守るべきか

最も効果が大きい備えは、自宅の通信をスマホの電波から切り離すことです。自宅に固定回線があれば、モバイル側の電波状況がどう変わっても、在宅時の通信(動画・テレワーク・家族のWi-Fi)は影響を受けません。楽天モバイルのデータ無制限を自宅回線代わりにしている人ほど、この見直しの効果は大きくなります。在宅時間が長い人にとって、通信の大半は実は「家の中」で発生しているからです。

楽天ユーザーなら楽天ひかりがまず候補になります。楽天経済圏のポイント面での相性に加え、固定回線としての実質料金も他社と比較して選べば無駄がありません。楽天ひかりの中身は楽天ひかりの総合ガイドで、楽天モバイルユーザーの回線の組み合わせ方は楽天モバイルユーザーの回線選びで解説しています。

工事ができない賃貸や、9月末までに時間がない場合は、ホームルーターでも目的は果たせます。置くだけで自宅のWi-Fi環境が作れるため、開通工事を待つ光回線より早く動けます。候補になるWiMAX +5Gのホームルーターは、申し込み前に自宅が提供エリアかどうかを公式サイトで確認できます。どちらが向くかは住まいと利用期間で決まるので、月額と初期費用を並べて判断してください。

スマホ側ではどう備えるべきか

スマホ側の備えはデュアルSIMです。楽天モバイルを主回線にしたまま、povo2.0やmineoなど基本料の軽い回線を予備として入れておけば、仮に9月末以降つながりにくい場所に当たっても、その場で回線を切り替えられます。物理SIM+eSIMの組み合わせなら多くの機種で追加機器なしに使えます。予備回線はauとは別系統の電波(ドコモ回線系など)を選ぶと、切り分けの効果が高くなります。

なお、ローミングの行方は「延長・部分継続・終了」のどれもあり得る状態です。慌てて回線を乗り換えるより、まずエリアマップの確認と予備手段の準備を済ませ、両社の正式発表を待って判断するのが損のない動き方です。工事ができない住まいでの固定回線の持ち方は工事不要インターネットの選び方も参考にしてください。

この記事のまとめ

  • 楽天モバイルのauローミング協定は2026年9月30日が期限。延長は未定でKDDIは縮小方針
  • 2026年6月には都市部でもローミングエリアが縮小され、影響を訴える声が報じられた
  • 影響が出るのは楽天の自社電波が薄い場所。過疎地に加え、屋内・地下・ビルの奥も候補
  • 備えの基本は「自宅は固定回線・外はデュアルSIM」で、楽天の電波だけに依存しない構成にすること
  • エリアマップで自宅・職場・通勤経路を確認し、正式発表を待って乗り換えを判断する