Wi-Fiルーターの買い替え目安は使用5年です。選ぶときに確認するのは「①Wi-Fi 6以降か ②契約回線の接続方式に対応しているか ③家の広さに合っているか」の3つだけで、値段の高さや最大速度の数字で選ぶ必要はありません。
家電量販店やネット通販には数千円から数万円までのルーターが並びますが、スペック表を読み込まなくても、この3点さえ押さえれば失敗しません。この記事では、なぜ5年が目安なのか、そして3つの確認項目を順に解説します。
なぜ5年が買い替えの目安なのか
理由は3つあります。第一に、Wi-Fi規格はおよそ5年周期で世代交代するためです。5年前のルーターは、いま主流の規格より1〜2世代古く、スマホやパソコン側の性能を活かしきれません。
第二に、ルーターは経年で不安定になります。24時間365日通電し続ける機器のため、内部部品の劣化で「ときどき切れる」「再起動すると直る」といった症状が出やすくなります。再起動でしのぐ頻度が増えてきたら、寿命のサインです。
第三に、メーカーのセキュリティ更新(ファームウェア更新)が終了するためです。更新が終わった機種は、脆弱性が見つかっても修正されず、外部から侵入される入り口になりえます。動作に問題がなくても、サポート終了後の継続使用は推奨しません。
買い替えで確認する3つは何か
確認するのは次の3点だけです。逆に言えば、この3点を満たしていれば、メーカー間の細かい性能差や最大速度の数字を比べる必要はありません。
| 確認項目 | 基準 | 外したときに起きること |
|---|---|---|
| ① Wi-Fi規格 | Wi-Fi 6以降 | スマホ側の性能を活かせず速度が頭打ちになる |
| ② 接続方式 | 契約回線のIPv6 IPoE系方式に対応 | 回線本来の速度が出ない |
| ③ 家の広さ | 間取りに合った機種・台数 | 離れた部屋で電波が弱く不安定になる |
確認①:Wi-Fi規格はWi-Fi 6以降か
現在の標準はWi-Fi 6です。手持ちのルーターがWi-Fi 5(11ac)以前なら、買い替えを推奨します。Wi-Fi 6は複数端末の同時接続に強く、スマホ・パソコン・テレビ・スマート家電が同時につながる現在の家庭環境に合った規格です。
最新のWi-Fi 7は、対応機器が揃ってから検討すれば十分です。ルーターだけWi-Fi 7にしても、受け手のスマホやパソコンが対応していなければ性能を活かせません。Wi-Fi 6対応機は数千円〜1万円台で買えるため、現時点ではここが価格と性能のバランス点です。
規格の見分け方も簡単です。パッケージや製品ページに「Wi-Fi 6」「11ax」と書かれていれば対象で、「11ac」「11n」の表記しかない機種は世代が古いと判断できます。
確認②:回線の接続方式に対応しているか
ここが最も見落とされやすいポイントです。契約している光回線がIPv6 IPoE系の接続方式を使っている場合、その方式に対応したルーターでないと、回線本来の速度が出ません。規格が新しくても、方式が合わなければ宝の持ち腐れです。
たとえばahamo光は「OCNバーチャルコネクト」という方式を採用しており、非対応ルーターでは混雑しやすい旧来のPPPoE接続になります。同様に、回線ごとに「v6プラス」「クロスパス」「transix」など方式が異なります。詳しくはahamo光のルーター選びで解説しています。
確認方法はシンプルです。契約回線の方式名を会員ページや契約書面で調べ、ルーターのパッケージやメーカーの対応表に、その方式名があるかを見るだけです。接続方式が速度に与える影響の全体像は速度が決まる仕組みの全体図で確認できます。
確認③:家の広さと間取りに合っているか
ワンルーム〜1LDKのマンションなら、標準的なWi-Fi 6対応機1台で十分です。アンテナ数の多い上位機種を買っても、狭い部屋では体感差がほぼ出ません。
一方、戸建てや3LDK以上の広い家では、1台のルーターでは電波が届かない部屋が生まれます。この場合は高価な1台より、複数台で家中をカバーするメッシュWi-Fiが有効です。仕組みと向き不向きはメッシュWi-Fiとはで解説しています。
買い替えても遅いならどこを疑うべきか
ルーターを新しくしても速度が変わらない場合、原因は回線側にあります。接続方式の設定が旧来のままだったり、回線自体が夜間に混雑していたりすると、ルーターをいくら替えても改善しません。
その場合は、機器の買い足しではなく回線の見直しが解決策になります。住まいのタイプと利用期間を入れるだけで総額を比較できる実質料金シミュレーターで、いまの回線が割高になっていないかを確認してください。
この記事のまとめ
- Wi-Fiルーターの買い替え目安は使用5年。規格の世代交代・経年劣化・セキュリティ更新の終了が理由
- 確認するのは「Wi-Fi 6以降か」「回線の接続方式に対応しているか」「家の広さに合っているか」の3つだけ
- Wi-Fi 6が現在の標準。Wi-Fi 7は対応機器が揃ってからで十分
- IPv6 IPoE系の方式(OCNバーチャルコネクト等)に非対応だと回線本来の速度が出ない
- ワンルームは標準機1台、広い家はメッシュWi-Fi。買い替えても遅いなら回線側を疑う